ヘビロテ躁鬱女
 悔しさが込み上げた。そして、そんな自分が情けなかった。


まだ働いて間もない人間に優しくできないなんて……。


「横溝さん。悪いんですけど、まだやることが沢山あるんですよ。愛子さんに教えておいて貰えますか? すみません」


愛子の笑顔に水を差し、看板のある入り口へと急いだ。


――可愛くない。そんなの分かっている。納得出来ないことを笑って誤魔化すのが、大人なの?


愛子は26歳なだけあって経験も積んでいる。感情を隠すのは、お得意なんだろう。


こんな人間だから私……両親にも嫌われているのかな?
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