ヘビロテ躁鬱女
 看板は外に出すため、エレベーターで下へ降りなくてはならない。レジ前を通ると店長はもう消えていた。


苛立ちは収まらず、頭には憎まれ口が渦巻いた。


――店長が愛子に教え込めば良いのに。そもそも彼氏持ちの妊婦と不倫なんて、不愉快だわ!


1階につき、重い看板をガラガラと外へ運び出す。気分転換のように空を見上げた。


青空が広がり、眩しかった。


「狂子どうしたの? なにかあったのね。いつもと表情が違う」


「あ、衣舞……おはよう」


出勤前の衣舞が側に立っていた。不機嫌な気持ちに囚われすぎて周りが見えていなかったのに気がついた。


流石親友。私の気持ちは、いつも読み取られてしまう。
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