ヘビロテ躁鬱女
 始発を待ち逃げるように朝方早くに帰ってきた私は、体がボロボロで疲れ果てていた。


おでこに腕に、股に、あちらこちらに紫色の痣を作っていた。


体の痛みと心の傷で、どうにかなってしまいそうだった。


遠い昔に訪れたように感じる自宅。今日は折角の休みだ。


まずは、ぐっすりと眠りたかった。


滑り込んだ布団の中で重い瞼を閉じると、暗闇にはフンワリと鬼の形相の輝が浮かんだ。


でもこの心労には到底敵わない。そのまま眠りへと深く堕ちた。
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