【完】結婚からはじまる恋《2》
「!?」


そう言えば…さっきまで居た帝さんの姿がない。



「頼…帝さんは?」


「ん、あ…仕事があると言って先に…部屋に帰った…」



「そう」



「…残念ね…高井田さんは亡くなった父が一番…期待を寄せていた人なのに…ちゃんと私…挨拶もしてないし、お礼も言ってない」



「・・・」



帝さんは栗原さんの愛人の子。

本妻の子供である恋華さんとは一緒に居るのはいたたまれなかったのかな?



それでも、優也さんと恋華さんに会わせる機会を作ってくれた帝さん。


彼の深い優しさは父親の栗原さん譲りだ…






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