【完】結婚からはじまる恋《2》
「…奥様は御気分を悪くされただけですか?社長」



俺の隣に座っていた死んだ親父の妹婿の香芝(カシバ)副社長が話しかけてくる。




「はい」




「…それは一族としても残念ですね」



香芝副社長は深幸の病気のコトは知らない。



「…子供はそう簡単に…手には入りませんよ…授かりモノですから」



俺は笑いを交えて、返した。



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