【完】春紫苑



ハアハアハア……、


私の予想は的中した。






「私が悪いんですか!?全て……全て私が悪いんですか!?」



「調子に乗るな!!」






喧嘩……。


お母様とあいつが喧嘩をしていた。



私はドアに近付き、そっと耳を済ました。





「お前ごときが浮気なんてして!」





随分勝手な言葉だな。

自分は山程女がいるくせに。





「何よ、私なんて愛してないくせに!私が何をしようと勝手でしょ!」





お母様の悲鳴にも似た叫び。


政略結婚だった二人だけどお母様はあいつを本気で愛してた。


そんなのは、見ていたら分かる。


だから、あいつに愛されない寂しさを埋めようと他の男に手を伸ばしたのだろう。








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