【完】春紫苑
「父さん……」
「美琴ちゃん、将光を頼む」
「え……あ、はい」
隆弘さんは私にそう言って優しく微笑むと
「お願いします」
警察の人と共に病院を出ていった。
「………父さんは」
「将光?」
「父さんはずっと、会社にいたんだ。いたんだよ……だから、だから……」
ドスン
ソファに再び座る将光。
「それに……父さんには……母さんを…こ、殺す理由が……ないんだよ」
「分かってる……分かってるよ、将光」