暗闇の鎌【読みきり短編集】
 目線の先。それは畳。だが良く見ると、光を宿し微動する物体がそこにある。


「うわああああ!!!! な、なんだこれは!」


畳から覗く一つの眼。パチクリとパチクリとこちらを見ていた。


「なんなんだよこれ! 勘弁してくれよ!」


ガタガタと震え、思わず布団を被った。体を丸くし、うつ伏せになり、もう一度あの物体を頭に思い起こす。


「あ、あれはなんだ? 黒くてまん丸で……ビー玉? 違う、あれは眼? 

……絶対にそうだ! 瞬きをしていたぞ、俺を見てた」


大きく見開いた眼。眼球には血走った赤線が走り、こちらをジッと睨みつけていた。
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