ずっと好きだと言えなかった
だけどわたしは昨日、千葉君を突き放している。
なのにこうやって話している。
優しくするのも、されるのも、間違ってるのだろうか。


恋愛初心者のわたしはそれが分からず頭を冷やす。


赤かった頬も冷えていく。


どうしよう、
どうしよう、
わたしが離れるべきだ、
この曖昧な距離が怖い、


口元にマフィンの滓を付けるあゆみちゃんを見てから、躊躇いがちに千葉を見る。



「じ、じゃあ。わたし、帰るね」



渡す相手は違ったけどマフィンものど飴も渡すミッションはクリア出来たので、千葉宅から離れようとした。



「………待てよ」



が、人生そう上手くは行かない。
引き留められる。
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