予言と未来
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魔法大会を終えた愛光達は、色々な場所を旅しながら、修行を積んでいた。
今夜は野宿と言う事で、皆で洞窟に毛布を敷いて寝たのだが、愛光は眠れず、1人、外で夜空を見上げていた。
漆黒の空。
灰色の雲。
白銀の月。
黄金の星。
人界では汚染され、写真でしか見た事が無いような綺麗な夜空が、空界には在る。それを見上げて、愛光は小さく溜め息を ついた。
(私……私達……強くなってるのかな?)
悪魔と実際に戦ったのなんて1度切り。魔法大会では直ぐに敗退してしまって。大会の後の旅は、何だか家族旅行を しているみたいに平和だ。
(……や、別に争いを求めてる訳じゃないんだけどね……。)
悪魔から空界と天界を護る方法は、現在 大爺様が捜索中だ。自分達が何も出来ない状況なのは、愛光自身、解っている。
(……でもさ、何か……。)
愛光の心には、もやもやしたものが浮かんでいる。それが何なのかは、彼女自身 解らないのだが。
(……勉強と違って、成果が目に見えないんだもん……。)
愛光が再び溜め息を ついた時。
「……おい、人間。」
唐突に、声が聞こえた。