予言と未来
「そう、俺の我儘だよ。」
そう言ってルーヴは にっこりと笑う。
「だからね、考えたんだ。例え予言の実現者に なれなくても、彼等に付いて行って、天界と空界を護れば良いって。俺だって、2界を護りたいんだ。」
それに、と呟いて、ルーヴはレイムを見遣る。
「レイムの事、心配だったから。」
「心配だったって……何がですか?」
「あれ? ひょっとしてレイム、あの事 話してないの?」
「うぅ……だって、どのタイミングで話せば良いか解んなかったし……。」
ルーヴに見つめられ、レイムは気不味そうに目を背ける。
「うん、実はね、俺とレイムの両親は、10年前、悪魔の残党に殺されてるんだ。」
その言葉に、愛光達は はっと息を飲む。
「僕と……同じ?」
リーの呟きに、レイムが哀しそうに頷く。
「俺は、両親を殺した悪魔が許せないし、レイム迄 殺させる気は無い。だから、一緒に戦いたいと思って、来たんだ。後、大爺様からも頼まれたし。」
「大爺様からも?」
リホが小首を傾げると、ルーヴは何が可笑しいのか くすくすと笑う。
「そ。まだまだ皆、頼りないからって。」
「何だと!?」
ルーヴの言葉に真っ先に反応したのは、やはりウィンだった。