今すぐここで抱きしめて
「なんかごめんね」


「何がですか?」


「お祝いとかしてもらうような歳でもないのに。 ほら、店員さんが集まって注目されたりして恥ずかしかったでしょう?」


「……誕生日に歳とか関係ないですよ」


「でも、あの、写真撮るときに彼女に間違えられ…」


「小柳さん」


「はいっ」


恥ずかしさや申し訳なさや、入り混じった色んな気持ちを誤魔化すように一気にまくし立てた私を制するかのように名前を呼ばれて、上司に答えるかのように返事をしてしまった。


ハイって……、


飯田くんに対してそんな言い方をしたのがなんだか可笑しくて、恥ずかしくなって視線を反らした。

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