道なき恋
「ねぇ…役所ってどこにあるの?」

この辺の地理は、分からないので、

聞いてみた。

「ここを右に曲がって、

真っ直ぐ500mぐらい

行ったあたりかな?」

聞いておいてなんだが、

聞かなければ良かったかも…

「結構…遠いんだね。」

と私が言ったら…

「そう?歩き出したらすぐだよ。」

璃子が笑いながら言った。

15分ぐらい歩いたら、

役所が見えてきたが、

なにかが違う気がする。

「ねぇ…役所って…

日曜日って…

休みなんじゃないの?」

私が言うと

「聞いて来るね。」

と言って、役所の中に入って行った。

しばらく待っていたら

「やっぱり…休みみたいだよ。」

璃子が笑いながら言う。

「とりあえず、

書類をくれるか聞いてみよう?」

と、

言いながら2人で役所の中に戻った。

「すいません。

離婚届けを貰いたいんですが?」

と、璃子が時間外の受付で話をした。

「ちょっと待っててください。」

と言ってどこかに行った。

「1通で、よろしいですか?」

離婚届けを手に戻って来た。

「わざわざ取りに行ってくださって、

ありがとうございます。」

そう良いながら、璃子が頭を下げた。

私も頭を下げていた。

「初めてですよ。夫婦で手を繋いで、

離婚届けを取りに来たのは…」

と言ったので

「私達ではありませんよ。」

私が言うとしたら、

先に璃子が言い出した。
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