悪魔の彼
大きく開いた扉の向こうには、仮面をつけた人が大勢集まっていた。
みんな自分達のお喋りに夢中で、私達が入ってきたことには気づかない。
「ずいぶん大きな舞踏会なのね……。」
「これでも招待人数抑えたんだけど。」
こんな光景を見ていると、自分達が(イアが)どんな状況におかれているかなんて忘れてしまいそうだ。
というか………
本当にこんなことしていていいんだろうか?
「ねぇ、こんなに大勢の人がいるところにでていいの?ラギールさんにばれちゃうんじゃない?」
「そのための仮面舞踏会なんじゃないか。」
そういってイアは仮面をつけた。