悪魔の彼





そして皆は、自ら低頭した。


王達は頷きあい、三人で彼女の周りに集まった。



当の本人はまだ気づいておらずきつく目を閉じている。






『女王フランテ、目を開けてください。』



天使の王が優しく語りかける。

彼女は少し驚いたようだったが、静かに目を開け、神々しくやわらかな笑みを浮かべた。



その姿に皆が目を奪われ見入った。







『分かっていただけたのですね?』





静かな彼女の声に王達が初めて低頭した。








『うわぁぁぁー!!!』





そこにいた人々の大きな歓声をききながら、彼女は去っていった。













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