悪魔の彼





コンコン






『誰だ?』




中から聞こえてくるアイリウスの声。



でも何故か不安ではなく、すっきりとした感覚がある。

さっきのことが勇気になって支えてくれている。




「叔父さん、私よ。私とイアだよ」





『あら、二人だったの?』



唐突に聞こえてきたソプラノの声は、ニアのものだった。





「母様、いたの?」







ガチャ





扉が開き、中から二人が顔を覗かせた。


「ええ」





そう一言言うと微笑むニア。



きっと彼女にはわかっていたのだろう。

だからこそ、何もいわずに見守ってくれる。




「叔父さん……話しがあります。」





「そんなにあらたまってどうしたんだ?」




不思議そうな表情を浮かべながらも、中へと私達を招き入れて椅子に座らせる。











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