大切なもの
大切な友達
【Misa side】


「実紗ぁ~っ!歴史の資料集貸してっ」


両手を合わせて私にお願いポーズをしているのは、隣のクラスの


神田麻夕。肩に着くかつかないかのショートヘアがとても似合う私の親友。


「いいよ。はい」


「ありがと!ホント助かる!じゃ、終わったら持ってくるから!」


「わかったぁ」


自分の席に着き、肘をつく。そしてある人に視線をやる。


視線の先は…私の好きな人、志田友幸。


175cmという高身長に茶髪の少し長めの髪。


見た目の容姿とは反対に少し子供っぽい。


けど、男女にモテる。


あんなモテ男…好きになっても叶うはずなんてないけどね。


キーン、コーン、カーン…


昼休み終了のチャイムがなる。


皆は一斉に席に着き始める。
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