『一生のお願い、聞いてよ。』
大丈夫って何が?
てか、あなたは誰よ
何があったのよ
意味分かんないよ
また、痛いことされるの?
怖いことされる?
逃げたい
あたしは立ち上がろうとしたけど、下半身が痛くて立てなかった。
『怖かっただろ?』
今も十分怖いよ、あたしに構わないでよ
『これ、見て』
その人はそこにあった壊れたビデオカメラを手に取った
『ちゃんと、壊したから。大丈夫だよ。』
何が大丈夫なの?
大丈夫じゃないよ
ビデオカメラは壊れても、されたことは消えないよ
『…………』
1人で喋っていたその男の人も、黙り混んでしまった。
『…俺、帰るわ…俺のことも怖いよな、ひどいことされたんだろうし、タクシー呼ぶよ、はい、これで帰って、ゆっくり休むんだよ』
その人は1万円をあたしに差し出した
左手でケータイを取り出して電話をかけだした
『あ、もしもし?タクシー1台いいすか?えーと場所は〇〇池の…』
「あの」
『え?』
「…………」
続きが出てこない
『あ、もしもし?ちょっと後でまた電話します、はい、今はまだいいです、すいません』
その人は電話を切ってあたしの隣に座った。