『一生のお願い、聞いてよ。』


気付くと、もう隣町まで来ていた。

(あれ、もうこんなとこ来ちゃった)


タバコを吸っていると、みんながあたしを見る。

同じ年くらいの子も、おばさんとかも。


柄悪いとか、危ない人とか、何あの子?って、悪い意味で見られてるんだろうけど、なんだかすごく、強くなった気がした。


誰もあたしがレイプされたなんて思わない。


目立つことが嫌いじゃないあたしは、優越感に似た感情が溢れ出て、タバコがなくなったらまたすぐにタバコに火をつけた。


タバコに依存ではなく、その感情に、一瞬で依存した。


(あれ?こんなとこにコンビニあったんだ)


今まで車でしか通ったとこがない道で、コンビニなんて目に入らなかった。



ふらっと、何気なくコンビニに入った。



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