『一生のお願い、聞いてよ。』
真央『…りょ、りょう?』
真央が心配そうにあたしの顔を覗き込む。
「……………」
逃げたい。
早く車に戻りたい。
なのに
体が動かない。
真央『ねぇ!りょう!どうしたの?!』
『…りょう?』
ビクッ
りょうくんの声に、体が反応する。
りょうくん『ねぇ、りょうだろ?』
「…………」
真央『え?知り合い?』
りょうくんがすぐ後ろにいるのがわかる。
「……知らない」
あたしは振り返らずに車へと戻った。