『一生のお願い、聞いてよ。』
彼はもうあたしには何の関係もない人。
知らない人。
車からコンビニの中を見ると、何か真央とりょうくんが話していた。
(何…話してるんだろ…)
あたしはケータイを開いて、気を紛らわした。
少しして真央が戻ってきた。
真央『りょう!』
「な、なに?」
何を言われるのか、怖かった。
真央『知り合いなんじゃないの?』
「う、ううん」
真央『そうなの?あの人もりょうって名前らしいよ!』
「へぇー」
真央『何か、人違いだったみたい!』
人違い?
なにそれ。
意味分かんない。
「そっかー」
真央『あの人もりょうって名前の女の子の知り合いいたらしいよー!』
「ふーん、興味ない」
真央『そ、そっか…』
冷たく言ったあたしに、真央は少し戸惑った様子だった。
そのまま無言のままカラオケについた。
みんなもうきていて、あたしと真央を含めて8人で、カラオケの受付をした。
2部屋に別れる予定だったけど、満室だったらしく、1部屋になった。
みんなでお菓子を広げ、順番に歌を入れて歌っていく。
3時間歌って、ファミレスに行った。
花歩『りょうちゃんって歌上手いねー!』
真希『可愛くて歌上手いとかずるくね?(笑)』
綾香『ほんとそれー!りょうちゃんのコンプレックスとかないのー?(笑)』
沙希『無いんじゃなーい?(笑)でも知りたい(笑)』
満里奈『りょうちゃんコンプレックス教えてー(笑)』
コンプレックス
そんなのいっぱいあるよ
コンプレックスの塊みたいなもんだよ
「コンプレックスかぁ、たくさんありすぎてやばいよ(笑)」
綾香『はー?!どこがー?!(笑)』
沙希『イケメン彼氏もいて羨ましい!』
みんなが盛り上がってる中、真央は苦笑いをしているだけだった。
「真央、トイレついてきて」
真央『あ、うん』
あたしは真央と二人きりになった。