はじまりは政略結婚
何でこっちへ来るのか……。

緊張してきた私は、足がすくんで動けない。

だんだんとスポットライトが近づいてきて、私まで照らされる羽目になった。

当然、周りの視線はこちらへ集中する。

こんな風に目立つことは好きではないのに、どうして注目される事態に陥っているのだろう。

智紀はア然とする私の前で立ち止まり、少しの間、穏やかな笑みで見下ろした。

そして次の瞬間、彼はとんでもない言葉を口にしたのだった。

「由香、俺と結婚してください」
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