はじまりは政略結婚
すると、それまで恐らく半信半疑で見ていただろう周囲の人たちから、盛大な拍手が起こった。
そして明かりが再びつきBGMが消えると、どこへ隠れていたのか、兄と二人の社長、そう私と智紀の父親が、拍手をしながら満面の笑みで出てきたのだった。
「お兄ちゃん⁉︎ どこに行ってたのよ? それに、お父さんたちまで……」
どうして、兄までもが嬉しそうに拍手をしているのだろう。
状況理解が出来ずに、ただ呆気に取られて立ち尽くす。
父たちは周囲の人に、「ありがとうございます」とお礼を言って回っていた。
すっかりプロポーズが成立した形になってしまい、皆さま方からは「さすが、嶋谷さんの演出は面白い」などと言われる始末だ。
パーティーは無礼講で続いていき、その後は有名な楽団の演奏が始まり、皆それに聞き入っている。
そんな中で、魂が抜けた状態で部屋の隅に立っていた私に、父が声をかけてきたのだった。
「いやあ、良かった。良かった。由香、おめでとう!」
ニコニコと上機嫌の父は、娘の私から見ても紳士的で男前な人なのに……。
今は鬼に見えてしまう。
そして明かりが再びつきBGMが消えると、どこへ隠れていたのか、兄と二人の社長、そう私と智紀の父親が、拍手をしながら満面の笑みで出てきたのだった。
「お兄ちゃん⁉︎ どこに行ってたのよ? それに、お父さんたちまで……」
どうして、兄までもが嬉しそうに拍手をしているのだろう。
状況理解が出来ずに、ただ呆気に取られて立ち尽くす。
父たちは周囲の人に、「ありがとうございます」とお礼を言って回っていた。
すっかりプロポーズが成立した形になってしまい、皆さま方からは「さすが、嶋谷さんの演出は面白い」などと言われる始末だ。
パーティーは無礼講で続いていき、その後は有名な楽団の演奏が始まり、皆それに聞き入っている。
そんな中で、魂が抜けた状態で部屋の隅に立っていた私に、父が声をかけてきたのだった。
「いやあ、良かった。良かった。由香、おめでとう!」
ニコニコと上機嫌の父は、娘の私から見ても紳士的で男前な人なのに……。
今は鬼に見えてしまう。