はじまりは政略結婚
「どこがおめでたいの? 何も聞かされていないんだけど。それに、いきなり智紀と婚約だなんて、私は絶対に認めないから」

睨みつける私に、父は苦笑いと共に肩をすくめてみせた。

それは、悪いとは思っているけど、どうしようもない、そう言われているみたいで、大きなため息が漏れてくる。

どうやらこのパーティー、最初から仕組まれたものらしい。

さっきから、二人の父の会話を聞いていると、そんな雰囲気だ。

ただ、ゲスト側には楽団の演奏のみが知らされていて、まさに公開プロポーズは『サプライズ』だったのだ。

普通なら、プロポーズを見せられても楽しいものではないけれど、ここに来られた社長たちは、私たちの企業と密接な取引関係にある会社の人たち。

だから、こんなバカバカしいプロポーズにもノッてくれたのだ。

だけど問題は、どうして私が智紀と結婚をしないといけないのかだけど……。
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