神魔妖幻想曲 ー 斬呪 ー
侵入者がやってきた
そっちはどうだ
こっちはどうだ
準備オーケィ?
さあ、客をむかえよう
*
「ここです、ここが秘密の花園…………【グレンクリンタウン】です」
タウンと言うよりは通りですけどね。
そう苦笑するリーシャの先には、テナントや骨董で彩られた、アンティーク調の路地があった。
「すっげ……こんなとこロンドンにあったんだな」
「はいっ、でも気をつけなければふと通りすぎてしまう路地……。だから "隠れ" 名所なんですっ」
「……隠された場所、か。
なあリーシャ、お前さっき『秘密の花園』って言ったよな?あれってリーシャだけがそう言ってるのか?」
「いえ、私の他に……というより、ここの通りの方たちがそう教えてくれたんです」
「へえ、なるほどな……」
なにやら顎に手を添えて考え込むユウヤに、どうかしたのかとリーシャが顔を覗き混む。