永遠の幸せを
諏訪部さんは乱れたシーツを隠すように布団を被せる。



互いに視線を逸らし、身支度を整えていた。



「…ねぇ、今度また、会ってくれる?」


私にそう言わせた男は諏訪部さんが初めてだと思う。


数多の男と経験したけど。



もう一度、抱かれたいと思った男は諏訪部さんだけ。



「…一晩限りの約束だろ?」



彼は冷血な目つきで睥睨するように私を見つめ、返す。


あんなに必死で私を口説いていたクセして、自分の欲望さえ満足すれば…あっさりと切り捨ててしまうの??

他の男は自分から私に猛アピールして次の約束を交わそうとするのに。

彼は私を突き放した…



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