永遠の幸せを
「…もう少し…下…」



陣痛待機室。



美紅の陣痛の間隔は10分間隔になっていた。


このまま順調にいけば、今日中には待望の赤ちゃんと対面だ。


陣痛に苦しむ美紅の腰を摩り、痛みを逃してやる。



「…違う…右の腰辺り…」



「ここか?」



ベットに横たわる美紅はタオルで顔を押さえて…痛みと戦っていた。



「お母さんはカイザーなのに…私…普通分娩で大丈夫なの?」



「琉果も普通だったから…大丈夫よ。産めるわよ」



桐生夫人は壁際に置かれたソファに座って見ているだけ。



< 249 / 258 >

この作品をシェア

pagetop