永遠の幸せを
「圭…吾?」



「…君の負担にはなりたくなかったんだ。でも、これとこれは話が別だ…俺の子だ産め…」



「・・・」


「俺はお前と結婚する…」



「…他の人にサインしてもらう」




「おいっ!?」


俺は椅子を引いて立ち上がる美紅の細い右腕を掴んだ。



「…俺にも半分…あるだろ?責任…」


「…デキ婚なんてウチのお父さんが許すはずないわよ!!」


「…美紅は産みたくないのか?」


「…」


「美紅のキモチを訊かさせてくれ」



「・・・産みたい…」



彼女の声は小さかったけど俺には大きく訊こえる。


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