3秒小説
ごひゃくさんじゅうはち


夜中に彼と電話で話していたときのこと。


「ねえ、誕生日プレゼント、何がほしい?」


と聞くと、


「生爪」


という返事が聞こえてきた。


思わず絶句していると、また、


「生爪」


と聞こえた。


「ちょっとふざけないでよ」


「生爪」


「・・・・・・・・・・・・」




彼の声じゃない。


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