3秒小説
ごひゃくはちじゅう


授業中、先生の背中に、首のない赤ん坊がおぶさっているのが見えた。


クラスのみんなは、必死に気づいていないふりをしていた。


天井にへばりついた赤ん坊の首が、私たちを見回しているからだ。




「あ」


と誰かが声をあげた。


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