3秒小説
ごひゃくはちじゅうに


道で倒れている女のひとを見つけた。


「大丈夫ですか?」


と話しかけると、そのひとは急にわたしの足をつかんで、


「交代」


と叫んだ。


するとなぜか突然体が重くなって、わたしはその場に倒れて動けなくなった。


女のひとはうれしそうに走り去った。



それから3年間、わたしはその場に倒れつづけていた。






< 582 / 1,000 >

この作品をシェア

pagetop