3秒小説
ごひゃくはちじゅうよん


路地裏に、顔が落ちていた。大人の女のひとの綺麗な顔だ。あまりにも美しかったので、持ち帰って壁に飾った。



翌日から毎晩、顔の持ち主が血を滴らせながらたずねてくるようになったが、わたしは居留守を使って、いないふりをしている。



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