ずっと大好き…この恋は永遠…



駐車場の端で街灯に寄りかかりながらタバコを吸っていると、近付いてくる塚越に気がついた。


気付かない振りして逃げようとも思ったが、時、既に遅し…


今背中を向けてたりしたら逆に塚越を刺激しそうで、浅井が諦めてタバコをふかした。


「浅井さん」


「なに?」


目を合わせないまま答える浅井に、塚越が続ける。


「浅井さんってどんな子が好きですか?」


随分ストレートな質問に、浅井が塚越に視線を落とした。


「聞いてどうすんの?

…聞いたからって塚越とはどうにもなんねぇよ」


浅井の冷たい返事に、塚越が少しむっとした表情を浮かべて…すぐに笑顔を作った。


「じゃあ料理の上手い子好きですか?

パスタとかビーフシチューとか作れたりする子とか」


料理に自信があるのか、ニコニコしながら聞いてきた塚越から浅井が目を逸らす。


タバコの先から空へと上っていく煙を眺めながら、みのりの料理を思い浮かべた。



りんごのうさぎはまだどこか不格好だし、オムライスも上に乗っける卵焼きは破けてる事が多い。

…破けた部分をケチャップのデコレーションで隠す技術だけは見事だったが。



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