ずっと大好き…この恋は永遠…



「う〜ん…

まぁ真面目は真面目だけど…

あまり友達付き合いが上手くない奴だな。

真っ直ぐすぎるって言うのかな…

思い込んで突っ走るから、結構人をはじくんだろうな」


「そうですか…」


「塚越何か言ったりしたのか?」


「いえっ…なんとなく聞いただけです」


少し心配そうに聞いてきた永井に、みのりが慌てて首を振った。


気がつくと南商に来てから既に30分が過ぎていて、みのりが永井に書いてもらった書類をカバンにしまいながら声をかける。


「じゃ、先生、あたしそろそろ帰りますね。

来週また定期証書を持って来ます」


「あぁ。よろしく。

じゃあオレも部活に戻るか…」


一度背伸びをしてから立ち上がった永井がみのりの後に続いて職員室を出た。


そして2階の職員、来賓用玄関から出て南商の顔でもある正面階段を降りる。


来年80年を迎える南商は去年正面階段を作り替えた。


両脇に細く水の流れる広い階段の横には『翔べ!南商!明日へ挑戦!』という誰が考えたんだか分からない熱血溢れる横断幕がかけられている。


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