ずっと大好き…この恋は永遠…
「そういえばこないだ塚越の事聞いてきたろ?」
「あ〜…はい」
永井の口から出た名前に、みのりが曖昧な笑みを作る。
仲直りも済んで、浅井もしっかり断ってくれたらしいのに、なぜだかしこりがとれなくて…
微妙な気持ちで永井の続く言葉に耳を傾ける。
「商業部の本田先生っていただろ?
大会の度に、佐倉を助っ人に呼んでた先生」
「あぁ…はい」
あまり聞きたくない名前に、みのりが口元だけ苦笑いを浮かべた。
商業部の本田は…とにかく話し方も何もかもがねちっこくて、苦手な生徒が多かった。
だけど、人数の足りない商業部が大会に出る為に、2ヵ月に1回行われる大会の度に、毎回出るように頼まれて…
仕方なく…ねちっこい勧誘をそれ以上聞くのに耐えられず、クラスの友達と一緒に4回ほど大会に出た。
だけどそんな時に限っていい点数を出してしまって、余計に気に入られてしまい…
賞賛さえもねちっこい本田に、もう名前を聞くのもうんざりだとさえ感じていた。
「塚越な、商業部だったんだよ」
「…へぇ」
『よく耐えられたなぁ』そんな事を思いながら相槌を打った。
.