ずっと大好き…この恋は永遠…
「あ、これ…
一応2つ買ってきたんですけど、これで大丈夫ですか?」
みのりがシルバーのビニール袋を差し出すと、沙紀が安心したような笑顔を浮かべた。
「うん、大丈夫。
わざわざごめんね、たまに出血があるから心配で…
少量なんだけどね。
意気地なしの悟は恥ずかしいとか言って嫌がるし、すごく助かっちゃった」
「そんなん男に頼むのが間違ってるよっ
誰でも無理だって!」
横から突っ込みを入れた悟に、みのりが笑う。
病室には、荷物は片付けられていてあまりなかったが大量の雑誌が目に止まった。
「いつ頃まで入院してなくちゃなんですか?」
「それがまだ見通しがつかなくて…
今ね、赤ちゃんがまだちゃんと大きくなれてないのに出てこようとしちゃってるのを止めてる状態なんだけど…
なかなかね…」
苦笑いを浮かべながらお腹を撫でる沙紀に、みのりも少しだけ笑顔を作った。
退院の見通しは立っていなくても沙紀の表情は穏やかで、その顔はすっかり母親で…
みのりがその横顔を見つめた。
ベッド脇の花瓶に入った花は鮮やかで、買ってきて間もないように見えた。
「それ、2日に1度崇さんが持ってくるんだよ。
姉ちゃんにはもったいないほど気の利く男だよな」
「あんたは本当に…
そんなだから彼女ができないのよ」
みのりを挟んでケンカを始めた2人に、みのりが苦笑いを作った。
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