ずっと大好き…この恋は永遠…
「この度はおめでとうございます」
受付に名前を書く浅井の姿から、みのりが目を逸らせなくなった。
いつもとは違う姿に…目が釘付けになる。
チャコールグレイのスーツもワインレッドのネクタイも似合いすぎていて…
隣にいるのがなんだか照れくさい。
それに…
みのりをドキドキさせるのは、いつもとは違う浅井の香り。
みのりの知っているタバコの匂いじゃなくて、香水の香り。
いつもはつけない香水もよく似合ってしまう浅井になんだか悔しくなりながらも、浅井を見つめていた。
受付を終えた浅井がふいにみのりを振り返って…
「何見つめてんだよ(笑)」
いつもの笑顔で笑った。
セットされた髪のせいなのか、それとも式場の雰囲気のせいなのか…
いつもと同じ浅井の笑顔にすらドキドキしてしまって…
みのりが少し俯く。
パールピンクのペディキュアをして、いつもは履かないような華奢なヒールに包まれた足は、自分のものじゃないようで…
「ちゃんと低いヒールにしたんだな。
えらいえらい」
アップした髪を崩さないように優しく頭をポンポンと撫でた浅井に、みのりが照れながら笑った。
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