星屑恋夜~【恭&綾シリーズ】3~LAST STORY

13.イラスト



大輔は居酒屋『どんぐり』で、後輩に紹介された河原綾から受け取ったイラストを見ていた。

一枚目は幾つもの淡いピンクの小さい円が、大きなグレーの正方形を包むように仕上げたもの、二枚目は水溜りの真上にセットされて水面にも映る花火だった。

三枚目は大地とその上に広がる根雪で、根雪の上には光の筋が走っている。


「地面の上の雪――」


大輔がそう言うと綾が細いひとさし指をイラストに伸ばしてきた。


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