車椅子から見える愛
「この前はご心配おかけしたみたいで、すみませんでした」
「ああ、いえいえ」
わたしは、歯医者でブチ切れてしまい、そのときたまたま土曜日で、この先生もいたときだった。
母親の担当が、離れたときに、わたしひとりで我慢の限界がきて、文句が止まらなくなった。
それをかりんの主治医は、ボー然と立ち尽くして見ていたのだ。
「母親の担当、院長先生に変えてもらいました。気が合わなくて」
「お母さん、噛めるようになりましたか?」
「銀歯にしてもらいましたけど、なかなか難しいですね、噛み合わせを変えたからだと思いますが」
「前は歯茎に当たってましたからね、あれだと噛めないと思うので、やはり噛み合わせは大事ですよ」
えっ?
先生カルテ見たの?母親の。
「あっ、見られました?」
「みました」
「あちらの歯医者とはどういう関係で?」
「院長と大学の同級生だったんですよー大学のときは野球で、僕がピッチャーで、院長がキャッチャーだったんですよ」
あの院長がキャッチャー?
イメージが湧かない(笑)
若い先生方だけど、やはり医者のイメージがあり、ちなみにどちらもイケメンだ。
でも、院長は口数が少ない。
まあ、この話は、母親のところで書きたいと思う。