車椅子から見える愛

「この前はご心配おかけしたみたいで、すみませんでした」

「ああ、いえいえ」

わたしは、歯医者でブチ切れてしまい、そのときたまたま土曜日で、この先生もいたときだった。

母親の担当が、離れたときに、わたしひとりで我慢の限界がきて、文句が止まらなくなった。

それをかりんの主治医は、ボー然と立ち尽くして見ていたのだ。

「母親の担当、院長先生に変えてもらいました。気が合わなくて」

「お母さん、噛めるようになりましたか?」

「銀歯にしてもらいましたけど、なかなか難しいですね、噛み合わせを変えたからだと思いますが」

「前は歯茎に当たってましたからね、あれだと噛めないと思うので、やはり噛み合わせは大事ですよ」

えっ?
先生カルテ見たの?母親の。

「あっ、見られました?」

「みました」

「あちらの歯医者とはどういう関係で?」


「院長と大学の同級生だったんですよー大学のときは野球で、僕がピッチャーで、院長がキャッチャーだったんですよ」

あの院長がキャッチャー?
イメージが湧かない(笑)

若い先生方だけど、やはり医者のイメージがあり、ちなみにどちらもイケメンだ。

でも、院長は口数が少ない。
まあ、この話は、母親のところで書きたいと思う。




< 465 / 467 >

この作品をシェア

pagetop