Blood Tear


直ぐに助けようと錠に鍵を差したシェノーラは何の迷いもなくそのまま鍵を回す。



カチリとロックが解除された瞬間、彼女の頬に何かが飛んできた。


一瞬何が起きたのか理解できなかった彼女。


顔を上げ牢の中を目にした瞬間、彼女は信じられない光景に目を見開く。




牢の中で揺れる斧…

斧の先から零れる赤い雫…

目の前に座っていた侍女の身体が染まる色は紅…

首から上がない侍女の身体…

目の前に転がる侍女の頭部…

床一面に広がる血だまり…




全てを目にし後退りするシェノーラ。


震える脚は段差に躓き尻餅をつき、彼女の足元に生暖かい血液が迫る…





リリアが死んだ…

リリアが殺された…

誰に…?

誰…?


私…?

私が、殺した…?

私が…
私が、リリアを…
リリアを、殺した…




息ができない…

吐き気がする…


何も考えられなくなった彼女は頭を抱え悲鳴をあげる…




暗闇が占領し静まり返っていた屋敷の中、彼女の悲痛な叫びが木霊した…










< 123 / 489 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop