風に恋して:番外編
「ヤキモチを焼くのは俺だけかと思っていたな……」

レオはリアの隣に仰向けに寝転んだ。どちらからともなく手をつないだら、リアのもやもやしていた気持ちも静かになっていった。

レオは、リアがなかなか彼の気持ちを受け止められなかったせいか……リアの気持ちがレオより小さく感じているように思う。

けれど、それは間違いで。

「レオだけじゃないんだよ?私だって、レオに構ってもらいたいんだもん」

ギュッてして欲しい。

優しく見つめて、頭を撫でて、キスをして……触れて欲しい。

そのすべてでリアを包んで欲しい。

「今日は素直だな?」

珍しくストレートに自分の気持ちを口にしたリアに少し驚いたような表情をしたレオは、すぐに嬉しそうな表情へと頬を緩ませた。

「嫌?」
「まさか。逆だ……嬉しい」

レオはチュッと頬に口付けを落としてくれた。

「もっと聞きたいけど、それは……またお前に好きなだけ触れられるようになってから、聞かせてくれ」
「うん……」

恥ずかしかったけれど、頷いたらレオは唇にキスをくれた。
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