恋するマジックアワー
「ん……」
まるで眠れる森のお姫さま。
洸さんは、わたしの口づけでタイミング悪く目を覚ました。
長い睫がフルフルと震えて、薄く開かれた瞳が、眩しそうに瞬いた。
瞬間、わたしの夢は覚める。
サーッと血の気が引くのを感じて、ガバッと体を起こした。
え?……わ、わたし、なにして……
目を細めた洸さんのその瞳が、愕然と立ち尽くすわたしを捕える。
どうしよう……なんて言おう……。
頭、真っ白……。
都合のいい言い訳を必死で探すけど、そう思えば思うほど何も考えられない。
今、の……気付いてた?
ドックンドックンって勢いよく心臓が跳ねて、目眩がしそうだ。
「……うわ、寝てた。あれ……立花?」
うっ