はやく俺を、好きになれ。
――――――休日ってこんな素晴らしい日だったのか。


小さい手に自分の手を重ねながら恍惚と思う。いちいち可愛すぎる真優は俺の幼なじみ。昔は数えきれないくらい手を繋いできたが今となっては全くだ。真優に触れることすら珍しくなった。それは俺が真優を女として見ているからだ。それにコイツは何か勘違いしてる。べつに俺は優しいわけじゃねえ。ただ下心があるだけだ。優しくして、見返りを求めてる。





「あ、見て!陽!飛行機雲だよ!」





俺が優しくするのは、お前だけだ


真優――――…。
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