はやく俺を、好きになれ。
『陽?なんか痛々しい音が聞こえるんだけど…』

「いや。何もねえよ」



電話越しに不安気な声を出す真優に言う。寧ろヤバいのは俺の脳内だ。いまは真優のビキニ姿しかねえ。変態か。 ビキニ。白い肌。晒された生足。露になる胸―――――――…





ゴン!ゴン!ゴン!





「ぎゃははははは!」



またもや爆笑。どうやらコイツの笑いの壺を押してしまったらしい。バンバン!と机を叩いている。


俺の額からはドロッとした血が流れている。 ヤバい。真優の声を聞くだけで気が狂いそうだ。変なことばっか考えちまう。


何やってんだ俺は…っ!真優と風呂入ったことがあるだろ!(小1)一緒に寝たこともある!(小3)着替えも見たことがある!(覗き)


お袋に目がイッてる俺をヤバいと思われて真優から遠ざけられるまでのことを思い出せ!







「――――裸なんて見慣れてんだよ!」



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