だから、恋なんて。
ふぅっと一息ついて、なにも言わない隣が気になりながらも、視線は送らずに席を立つと。
「よし、充電完了っと」
同じように立ち上がるチャラ医者。
絶対視線は送らないようにしてたのに、その言葉にうっかり隣を見上げると、やっぱりこっちを見ている瞳にぶつ
かる。
「美咲さん、お疲れ様でした」
「…お疲れ様でした」
にこっと笑ったかと思うと、フロアに残っているスタッフに控えめに挨拶しながらあっさり去っていく。
なんだったんだろう、あの人。
なにか言ってくるかと思ってたのに、結局居ただけで何を言うわけでもなく。
あの夜勤の日以来、誘ってくるわけでもないので、それは助かっているといえば助かっていて。