だから、恋なんて。

それはやっぱり私を庇うように感じられて。

「あ、はい」

素直に頷くと、ちょうど受け持ち患者さんの点滴アラームが鳴る。

「…失礼します」

いまいち納得できないけど、急き立てるようなアラームの音に、軽く頭を下げてその場を離れる。

輸液ポンプのアラームを止めて、用意していた新しい点滴を追加して。

さっき言われた指示簿の変更をチェックしている間も、鈴木さんと楽しそうに会話するチャラ医者。

その姿を横目で見ていると、さっきのは助けに来てくれたんじゃなくてただ話たかっただけかと思ってしまう。

それでも、実際あの場面で私が鈴木さんに物申していたら、きっと自分の持ち場になかなか帰れなかっただろうし。

師長を呼び戻さないといけないくらいのトラブルになってたかもしれない。

こんなこと看護師になってウン十年、珍しいことでも何でもないのに。

昔から……ううん、あの時から、こういう性的なことにどうも我慢が利かない。

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