だから、恋なんて。
「いや、気になってるってほどでも…」
質問をかわすように、次々と出される副菜とご飯、デザートらしきものを受け取って、空いている一番手前の席に座る。
「いいんじゃないですか?美咲さん四十には見えませんし」
「いやいや、そういう問題じゃなくてね…」
これが、アラサーとアラフォーの違いなんだろう。
はるかに若いころの話はもう思い出せないくらいだけど、多分、三十代前半なら自分からってのも大いにあり得ることなんだろうけれど。
さすがに四十歳ってなると、もうなんか「彼女いるの?」とかも簡単に聞けない。
こいつ俺のこと狙ってるのかなとか警戒されたりしてもヤだし、逆に何も思ってないのに本気で迫られたらどうしようとかって相手の顔に描いてあるのを見るのもヤだ。
どっちにしても、もう簡単にアピールできるほど若くないっていうか…。
彼女いるのとか、私のことどう思うかとか、そんな話をするからには、そうとう本気じゃないと無理だと思えてしまう。