だから、恋なんて。

「悪くないと思いますけどねぇ…」

まだ話をやめる気がない榊は、視線は青見先生のまま付け合わせのお浸しを食べている。

「いや、ほんとそういうんじゃないのよ。なんていうか…夢に出てくるのよ、時々」

「夢?青見先生がですか?」

「そう」

キスしたりその他のことをするとは敢えて言わないでおく。

「それってなんか意味があるんですかね」

聞くわりに興味のなさそうな榊は、ずるずるとうどんを啜っている。

ほんと、この子って『おんな、おんな』してない。

もっと女らしくすれば…なんなんだろう。

榊に彼氏がいるのかなんて聞いたことないけれど、この子はこのままでいいんだと思う。

歳を重ねるごとに何かしらの自分らしさが出てきて当たり前なんだし。

なんでもかんでも女らしいのがいいってわけでもないでしょ。

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