だから、恋なんて。

私に手を出すなって……ん?

もしかして、自分が私をからかって遊びたいから青見先生には遠慮してもらった?

だって元々青見先生は病院とは関係ないところで好き勝手やってるわけで、私なんか遊ぶとか以前に一言二言適当なこと言っただけ。

ほっておいてもモテそうな二人がわざわざ取り合いするほどのオンナじゃないよね、私。

って、自分で言うのもなんだけど…。

「…帰ろ」

夜勤明けの頭で考えてても、どんどん睡魔が襲ってくるだけだ。

勢いをつけてなんとかソファから立ち上がり、鞄をもって休憩室を出る。

もう午前中の業務を忙しそうにこなす皆を横目に、まだパソコンとにらめっこしている夜勤の相棒である新人に声をかけてICUを出る。

帰って何を食べようかと考えて、ふと千鶴のご飯が浮かぶ。

顔より先にご飯ってどうかと思うけど、それくらい千鶴のご飯は美味しいってことで。

あれから、直人さんとどうなったのか、聞かないまま過ぎていた。

電話して、みようかな……。
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