空色ホイッスル



私から給水とタオルを受け取った選手達は、後半戦の指示を受けるために顧問の間宮先生のところに集まった。



全員が先生の周りに集合した後間宮先生は、



先制点を取られたことも、



うちの学校がゴールを決められなかったことも選手たちに責めたりしなかった。



むしろみんなが気になっている蒼井高校のあの一ノ瀬くんの話を持ち出してきた。



「新しく入ってきたフォワードの奴にビビってる奴もいるだろうけど、



前のフォワードのポジションを奪い取ってくるくらいだ、



それなりに実力もあるから起用されてる。



それに彼だって今まで勝ち上がってくるまでに



きっともう試合慣れはとっくにしているはずだ」



みんなが真剣な眼差しで話を聞いているところに、間宮先生はそのまま話を続けた。








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